こんにちは、
無垢スタイル建築設計『ムクエステート』の猪俣です。
日本の一般的家屋(建売)は寿命が約30年と言われており、その頃に建替え・住替えされる人が一般的に多いといわれております。
ただ、築15年前後のときに年齢の関係や間取りの不満、家が傷んできている、などの理由から建替えかリフォームか住替えかを検討される人が増加してきております。
最近ではトレンド化されつつある『中古×リノベ』を検討されていらっしゃる方もかなり増えてきているのではないでしょうか。
ご相談内容の多くが、今建替えをするべきなのか、それともリフォームするかリノベーションにするのか、もしくは住替えるかとの相談内容です。
建替えをするほど、傷んでいるわけでもない。だけど、リフォームしたところで当然、また手直ししなければいけない箇所がでてくる。
そうなると、建替えをするよりもかえって高くなってしまうケースもございます。
このように、築15年前後というのは、なかなか判断しづらいのです。
建築会社に行けば、建替えした方が良いと言われ、リフォーム会社にはリフォームが良いと言われ、不動産会社にいけば住替えといわれる為、どの提案がお客様にとって最適かわからなくなってしまいます。
今回は、建替えにするのか、はたまたリフォームにするのかまたは住替えにするのか判断するための基準を簡易的に4つ程ご紹介できればと思います。
1.どこの部分をリフォームしたいのか図面を見ながら検討する
まず判断基準として検討したいのが、「直したい箇所」です。
キッチンやお風呂などの水回りだったら、建替えまでする必要はないかと思います。
間取り変更をしたい場合等、二世帯にしたい等、大規模なものであれば建替えやリノベーションも視野に入れた方が良いかと思います。
リフォームは自由度が低い割に、金額が高くなってしまうケースもあります。
1番判断が難しいのは、屋根と外壁を修繕する場合です。
基本的には外壁の修繕を検討するなら、屋根も一緒にすることを弊社ではオススメしております。
なぜかと申しますと、外壁も屋根も足場が必要なため、2回に分けると、2度足場を組むことになる為、割高になってしまいます。
そして、外壁と屋根を修繕する場合、他の条件との兼ね合いでリフォームにするのか、建替えにするのかを検討するべきです。
2.目先の費用をとるか、中長期的視点で考えるか
2つ目の判断基準は、費用的な問題です。
リフォームの初期コストは建替えほどかかりません。その家に今後も住み続けるのか、それとも老後はマンションなどに移るのかなど検討するべきです。
その立地が気に入っているのであれば、建替えやリフォームをオススメします。
ただしリフォームしても、また傷んでくる箇所が出てきて、そのたびに費用がかかってしまいます。
住み替えであれば現居中している自宅を売却し別の住まいに移る事も可能ですが、立地によっては土地代が現住居と比例せず予算オーバーになってしまう場合もございます。
3.住んでいる家に耐久性などの心配はないか
3つの目の判断基準は、家の耐久性です。
昔の家は、今の家に比べて性能は確実に落ちます。震災に対して、家の性能の考え方が現在とは異なり、設備や窓ガラスなども含め市場の建物は高性能住宅仕様に変貌している為、リフォームだけでその部分を補えるのかどうかも判断基準になるかと思います。
4.建替え、住替えとリフォームのメリット・デメリットを洗い出す
4つ目は整理する事です。
建替えと住替え、リフォームを比較して、何にこだわるのか、どれなら快適な毎日を過ごせるのか今一度整理してみましょう
〈建替えのメリット〉
・間取りを自由に変えられる(注文住宅です)
・すべてやり直す為、家の性能が良くなり快適に生活を送れる
・今後のメンテナンスは軽微で済む
・新築の為保障制度等もしっかりと受けられる
・環境は変わらずに慣れ親しんだ環境での生活が可能
〈建替えのデメリット〉
・費用がリフォームやリノベーションと比較して上がる
・建物以外にも解体費や諸費用などがかかる
・仮住まいする為の費用がかさむ
〈リフォームのメリット〉
・初期費用が建替えよりも安い
・愛着のある家を残しながらも、一部新しくできる
・工期が短い
〈リフォームのデメリット〉
・間取りの自由度が低い
・工事が構造部分に関わったり、予想以上に家の劣化が進んでいたら、当初の予算から追加費用がかかる
・工事中の追加工事や、将来的なリフォームによって割高になる場合もある
〈リノベーションのメリット〉
・建築費用が建替えよりも安い
・愛着のある家の一部や使用できる一部を残して間取り等もある程度自由に変更できる
・新築より費用負担が少なく、限りなく今の住宅に近い快適性・性能にすることができる
〈リノベーションのデメリット〉
・間取りの自由度が建て替えに比べ低い
・工事が構造部分に関わる為、予想以上に家の劣化が進んでいた場合、当初の予算から追加費用負担がでる場合がある
〈住替えのメリット〉
・新しい街、環境・新しい建物で一からの新生活がおくれる
・建物は物にもよるが最新の耐久性で安心して住むことができる
・土地も含めその時のライフスタイルに合った立地を手にれることができる
〈住替えのデメリット〉
・一般的には売却と購入を同時進行にしていかなければいけない為手間がかかる
・ローンの残債等がある場合タイミングを合わせる必要がある
・買い手が中々つかない場合、思った以上に時間がかかる
・立地条件によっては売却価格より購入価格の方が高くなりすぎてしまい費用の持ち出しがかなり必要になる場合もある
将来を考え、予測する。
リフォームにするのか、建替えにするのか、住替えにするのかいずれにせよ大きな金額になりますよね。
誰もがどれを選択するにしても「こうすればよかった」という後悔の気持ちは残したくありませんよね。
だから目先のことだけで検討するのではなく、将来的に今の家に住み続けるのか、子どもに引き継ぐのか、それとも住み替えを検討するのか家族で話し合うことが大切かと思います。
家づくりの計画をたてることで、将来望むライフスタイルや、家計を見直しするご家庭も増えてきております。
ムクエステートでは、住まいに関する問題解決を行っております。
新築・リフォーム・不動産とスタッフ一人一人がお客様一人一人にとって最適な最良の選択となるように常に最善のご提案ができるよう日々取り組んでおります。
小さな事から大きな事までお気軽にご相談くださいませ。